判断

社長のが倒れた時に最初に気付いたのは、実は他でもないこの私で、救急車を呼んだのも私だった。
社長が救急車なんか呼ぶな!・・と、制止するのも聞かず、直ぐに119番にかけていた。
ただの目まいだから心配ない。と言う社長の左手がぶるぶると震えているのが見て取れた。 この年だと、ただの目まいで手が震えるのものなのか? と、一瞬ためらったが、取り返しのつかないことになったら嫌だったので、構わず手配した。
救急隊の隊員達からも手配が早くてよかったと褒められ、入院した翌日の状態も良かったそうだ。 しかし、三日目になって様子がおかしくなり、脳溢血が脳幹にまで達しているかもしれないと言い出した。何故、今更そんな事で騒いでるんだろう。
集中治療室に2日もいたのに、一体なにを集中して治療していたのだろう。
私は何の為に大慌てで救急車を呼んだのだろう?

憤りを感じながら数日が経ったとき、携帯が鳴った。
社長の奥さんからだった。

様態が回復に向かってきたとの連絡だった。